やっぱり落語は面白い。桂 米團治さんの独演会に行ってきた!
昨夜は上方落語界のプリンス、「桂 米團治」さんの独演会に行ってきました。
プリンスも還暦を迎え、そして噺家生活40周年ということで、記念の独演会。
今年1月~7月にかけて、全国を回る独演会ツアー。
昨夜の「米團治」さんの演目は、「稽古屋」と「愛宕山」の二つ。
ゲストで「柳家 喬太郎」師匠こと、キョンキョンも見られて嬉しかった!
「ウルトラのつる」最高だった。
永遠の若旦那、桂米團治 師匠
お父上は人間国宝であり、演芸人として史上初の文化勲章を受章した「桂 米朝」師匠。
どことなく、お顔が似てる。
偉大な父を持つというのは、どの業界でも大変だろうなと思う。
どうしたって比べられるだろうから。
勝手に過大な期待を持たれては、過小な評価を受けることになったり、二世ならではの苦悩もあったことでしょうね。
なにせ、デビュー当時の芸名は「小米朝」。
二世丸出しのネーミング。
初高座に上がった時、めくりに書いてある名前が「子米朝」となってて、
「いくらなんでも、これはない~!」
と、びっくり苦笑いしたこともあるとか。
しかし、持って生まれた明るい性格と愛嬌で、愛されキャラの「米團治」さん。
そんなこと笑い飛ばして、ひょうひょうとしていて軽やかだ。
なんなら、二世ネタで笑いを取るのは、もはや彼の高座ではお決まりのお約束ともなっている。
そして、その端正なお顔立ち、スマートな立ち振る舞いはまさに落語界の貴公子。
心なしか他の噺家さんの会より、昨夜の独演会では女性のお客さんが多かった気がする。
イケメン落語家の「米團治」さんの落語は、プリンスの名にふさわしく、
上品で華やか。
そして、陽気で軽やかな「若旦さん」がとても上手い!
ちょっと足りない金持ちの道楽息子、いわゆる「阿呆ぼん」をやらせたら、この人の右に出るものはいない。
ともすれば、ただのチャラい「アホ」になってしまいそうなところが、持ち前の品の良さによって「坊ちゃん」感を醸し出し、育ちの良いおバカさん「阿呆ぼん」に仕上がる。
ご本人自身も「若旦那」というのが良く似合う。
米朝事務所の社長であり、上方落語協会副会長を務める落語界の重鎮となった今も「若旦那」というのがしっくりしてしまう。
これほど「若旦那」という軽やかで華やいだイメージが似合う人は他にいないと思う。
上品で華やかな落語に渋みが加わり、還暦を迎えたこの先も伸びやかな落語を聴かせて欲しい。
「若旦那」感は永遠なのか、それを確かめるためまた足を運ぶのも楽しみだ。