中級 ソロライフ

作ること、食べること、楽しむことを中心に綴る日々の雑記ブログ

やっぱり落語は面白い。柳家三三さんの独演会に行ってきた!

初めて生の落語を見たのは何年前だっただろうか。
7~8年くらい前だったか、ぼんやりとしか覚えてない。

でも、その時の 衝撃 は忘れていない。


正直、テレビで落語を見ても、面白いと思ったことがなかった。
なのであまり期待はせず、

「まあ、一度は生で見とこうか」

くらいの気持ちで行ったが最後、ハマった。

笑った、笑った、大笑いした。
そんなに笑うと自分でも思わなかったくらいに笑った。

「芸」の原点を見た気がした。


たった一人の人間が座って喋ってるだけなのに、もうぐいぐい引き込まれる。

まさに、座布団一枚の宇宙

気がついたら、すっかりその物語の世界に引きずり込まれて、泣き笑いしちゃうんだもの。
びっくりした。


ちなみに、私の初めての落語 鑑賞は「春風亭 昇太」さん。

あれ以来もうずっと好き。
今は笑点の司会もやってて、ドラマなんかにも出て、知名度もすごく上がったけど、変わらず大好きだ。


昨夜行ったのは、「柳家三三(やなぎや さんざ)」さんの独演会。
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昇太さんとは対照的ともいえる落語をする。

昇太さんが「動」なら、三三さんは「静」

昇太さんが明るめの「ロック」なら、三三さんはしっとりした「ジャズ」
そんな印象。


三三さんはとにかく、上手い。

古典落語が得意で、上手くないと、正直聞いてて眠くなっちゃうような話でも、その技巧で観客をスーッとその物語の世界に入らせてくれる。


そして三三さんの落語には、落語への愛が感じられる。
この人、本当に落語が好きなんだな~って思う。


小学生のころから落語に興味を持ち、中学生になるころには寄席に通っていたという、筋金入りの落語おたくともいえる三三さん。

中学を出てすぐに「柳家小三治」師匠に弟子入りを志願。


「高校くらいは出ときな」

と断られ、渋々高校へ入学し、卒業後についに入門。
そこからは芸の道をまっしぐら、師匠の下でその腕を磨いていったわけですね。
なんかストイックに淡々と稽古してそう。


初めて三三さんの落語を見た日は、ちょうど彼がお誕生日だったかでチロルチョコを会場のお客みんなに配ってくれた思い出がある。
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ポケットに入れて潰れてるけど、写真残ってた!
撮っとくものだね〜。

包み紙が特別仕様で、三三さんの写真に「39」。

「39!?」

卓越した技巧と、三三さん自身の落ち着いた雰囲気からもっと年がいっていると思っていたので、ほんとびっくり。

老成円熟のおじいちゃんなのかと思ってた。
ごめんよ。

でも、猫背をゆらしてひょこひょこ歩いてくる姿とか、おじいさんのそれだもの。
39歳なりたてのあの頃ですら、シワシワだったもの。

落語でやるおじいさん、おばあさんも様になり過ぎていて、本気でゆうに50は超えているのだと思ってた。

その辺も昇太さんとは対照的。

三三さんもクシャッと笑った顔なんかは、長谷川博己っぽくてそれなりに若く見える。

しかし、普段はわざとやってるんだろうけど、口角を下げたその表情が、おじいさん。。

でも、老け顔の人は年をとっても変わらないっていうから、ここから先、年のわりには若く見える日がいつか来るかも。
その分岐点はどうだろう、70歳くらいと予想。

それまで元気に落語を続けて欲しい。
どんな落語に到達しているか、見にいくのが楽しみだ。


落語はライブが一番。
テレビで見るのとは、全然違う!

会場の空気感というか、臨場感というのもまた生ならではの醍醐味。
ぜひ、生の落語をお勧めします。

次に行くのは、上方落語の「桂米團治」師匠。
今から楽しみだな。